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【長野県安曇野市の特産品プロモーションプロジェクト】シンガポールでの試食会と販路拡大の成果
2024.05.28
長野県安曇野市は、シンガポールで農産物など市の特産品の販促を目的としたプロジェクトを発足しました。弊社が企画・運営し、シンガポールで安曇野の特産品を使用した試食会を2回実施し、安曇野産品のテスト販売を行いました。また、自社メディアでの情報発信や現地での商談のセッティングなども担い、安曇野の農産物および加工品の販路拡大に貢献しました。
1.長野県安曇野市とは
安曇野市は長野県のほぼ中央部に位置し、北アルプスとその麓に広がる美しい田園風景が広がる町です。北アルプスから流れ出る清らかな水や昼夜の寒暖差など、恵まれた自然環境を活かして、多くの美味しい農産物が生産されています。中でも、豊富な湧き水で育てられるわさびは生産量が日本一です。また、りんごをはじめとする果物やお米など、安曇野市ならではの多様で美味しい特産品が揃っています。
安曇野観光協会公式サイト https://azumino-e-tabi.net/
2.シンガポールでの試食会「地域の特別感」を提供
シンガポールのレストランで、安曇野市の特産品を使用したメニューを考案し、試食会を7月と10月の2回実施しました。季節を変えることで、異なる農産物をPRし、その後予定されている「安曇野フェア」への商品提案力を高めました。
シンガポールに拠点を持つバイヤー、ディストリビューター、飲食店オーナーの他、シンガポール人インフルエンサーなど合計45名を招待し、安曇野の魅力をPRしました。後日、招待者に対してアンケートを実施し、取引への関心を調査しました。
7月に行われた第1回の試食会には、安曇野市長やJA組合長がシンガポールを訪れ、トップセールスのアテンドも弊社が行いました。試食会での安曇野市産品の食味は好評で、特に蕎麦、山葵、信州サーモンなど「地域の特別感」がある産品に対して多くの事業者が取引に興味を示しました。
試食会後、安曇野市の事業者とシンガポールの事業者とのオンライン面談をセッティングし、事後フォローを行いました。合計で6社との商談を実施し、その後、成約に至った商品もあります。初年度での成約を獲得し、良い結果を残すことができました。
3.テスト販売「安曇野フェア」
「AZUMINOブランド」の認知拡大を目的として、シンガポールで日本の商品を取り扱う小売店にて、安曇野産品の店頭試食および販売を11月に実施しました。試食会のアンケート結果や社内シンガポール人マーケターの意見、現地小売店からのアドバイスを参考にを参考にし商品を選定しました。
店頭での試食などを通じて、現地の消費者の生の声を聞き、今後の安曇野産品の輸出計画の参考とすることを目指しました。また、本プロジェクトを足掛かりに、将来的には事業者自らが現地の小売店や飲食店などに継続的に輸出できるようになることを目指しました。
合計4週間にわたるフェアは盛況で、多数の商品が完売しました。
4.商談のセッティングについて
「安曇野フェア」の開催にあたり、安曇野市から3事業者がシンガポールを訪問しました。弊社は、現地の小売店・飲食店・ディストリビューターとの商談セッティングやアテンドを担当いたしました。
5.自社メディアでの安曇野市産品の紹介
自社で運営するメディア「SingaLife」と「NANI」を通じて、シンガポール在住の日本人および日本好きのシンガポール人に向けた効果的な発信を行い、安曇野フェアへの関心と来場を促進しました。特にSNSでは視覚的なコンテンツやインタラクティブな投稿を活用し、エンゲージメントを高めることで、フェアの成功を目指しました。
SingaLife : フリーペーパー誌面、HP、LINE、Instagram、X
6.プロジェクトの総括
今年度のプロジェクトでは、取引成立を達成し、蕎麦、ワサビ、りんご、日本酒、ワインなどの商品が好評を博しました。販路拡大の鍵は「地域性」や「健康」にありそうです。特に、弊社のメディア事業での関わりを活かした日系事業者とのコネクションを通じた商談が有益でした。日系事業者との取引では、窓口の担当者が日本語対応可能であることや、日本からシンガポールへの物流経路を持っていることが多い点が有利に働きました。試食会や商談においては積極的なアプローチを心がけ、取引促進に努めました。
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