WORKS

グローバル、地方創生、教育の国際化における、
私たちの最新事例をご紹介します。

  1. TOP
  2. WORKS
  3. 地域と世界を繋ぐ:「Aomori Global Advance Project」に見る地方創生とグローバル教育インタビュー

地域と世界を繋ぐ:「Aomori Global Advance Project」に見る地方創生とグローバル教育インタビュー

2024.07.11

青森県とむつ市、シンガポール国立大学(NUS)が協力して行う「Aomori Global Advance Project(AGAP)」は今年で4年目を迎えます。このプロジェクトは、シンガポールと青森を結びつけ、インバウンド、輸出、ブランディングを通じて地域を活性化させることを目指しています。
今年は、シンガポール国立大学から14人の学生が参加し、2024年5月13日から3週間にわたる青森留学を行いました。今回は、参加学生であるTanさんとZhiyingさんにインタビューを行いました。

Tanさん
現在数学科を専攻する3年生。唯一2年連続AGAPの参加者。シンガポールで開催された「日本語スピーチコンテスト2023」で昨年のAGAPの体験を発表し優勝。今年は留学生メンバーのリーダー的存在として、今後のインターンシップでもメンターを担当。

Zhiyingさん
在学中はコンピューターサイエンスを学び、第二言語で日本語のマイナーを修了。現在は大学を卒業し、IT企業で働いている。日本に来るのは今回が初めて。

(以下敬称略)

ーまず、今回参加された感想を教えてください

Zhiying)
日本の文化に興味があったので、いい機会だと思って参加してみました。日本の伝統的な生活を実際に体験したかったんです。
行く前は青森のことを全く知らなかったけど、友達が「この神社がいいよ」「この温泉がいいよ」って教えてくれたので、すごく楽しみにしてました。
最初はちょっと緊張と不安があったんです。特に、外国に3週間も行くのは心配でしたが、行ったらみんな親切で優しかったし、毎日の予定もすごく充実していたので、すぐに緊張も解けて楽しめました。
青森の自然は本当に豊かで、シンガポールではできない体験がたくさんありました。例えば、滝を見たり、海に入って魚を捕ったりするのがすごく楽しかったです。

Tan)
前回の参加が非常に楽しく、現地の方々との繋がりができたこともあり、今回もぜひ参加したいと思いました。プログラムの内容は昨年とほぼ同じでしたが、青森の素晴らしさをさらに深く知りたいという気持ちと、昨年出会った方々にもう一度会いたいという思いから、再度参加を決めました。

2回目の参加であったため、日本での生活に対する不安は少なかったですが、自分がどのように役立てるかを常に考えていました。特に嬉しかったのは、前回と同じ場所を訪れた時のことです。その場所の方々が私のことを覚えてくれていて、『タンさんだ!』と言ってくれました。一年ぶりの再会にもかかわらず、たった一度の出会いを覚えていてくれたことが、本当に嬉しかったです。この体験を通じて、人と人との繋がりの大切さを改めて感じました。

zoomでのインタビューの様子(左上:Tanさん、下:Zhiyingさん、右上:インタビュアー広報小園)

ータンさんの今日の背景そのまま、まさに、一期一会ですね!観光地や食べ物も大事ですが、「この人にまた会いたい!」といった想いが大事ですよね。今回のプロジェクトでは地元の方々との関わりも深かったと思いますが、今後、むつ市や青森県とどう繋がっていこうと考えていますか?

Tan)
今後も機会があれば、むつ市にもっと関わりたいと思いますし、みなさんが取り組んでいるインバウンドや輸出活動の力になりたいと思っています。また、プライベートの旅行にも行くつもりです。
今回、地元の方から、夏以外の季節の魅力的なお話も聞きました。私たちが訪れた季節とは違う景色の青森も、ぜひ見てみたいです。青森で聞く話はいつも魅力的で、とても興味が沸きます。だからこそ、ぜひまた日本を訪れたいと思っています。

Zhiying)
ホストファミリーとのつながりを大切にしたいと思います。外国で自分の家族のような存在を見つけられたのは特別な経験でした。シンガポールに帰国してからは、友達や家族に、この貴重な体験をシェアしています。撮影したビデオを一緒に見たり、青森からのお土産のりんごパイを分け合ったりして、楽しんでいます。友人も青森に行ってみたいと言っていますし、私もまた青森を訪れたいです。

ーありがとうございます。青森のファンになってくれていると感じて、とても嬉しいです。
皆さんはシンガポールに帰国後、引き続き弊社でインターンとして青森県のPR活動をされると聞いていますが、具体的には何をする予定ですか?


Tan)
留学中は輸出・インバウンド・ブランディングのグループに別れて、むつ市の企業に訪問しました。私たちのグループは、インバウンド班として、旅行関連の企業を訪問し、彼らが提案するツアープランについて意見を述べました。
インターンでもむつ市の企業とやり取りしながら、インバウンドは、シンガポール向けの青森ツアーの造成、輸出班は、むつ市の特産品となる商品企画、そしてブランディング班はインスタグラムフォロワー1000人増を目標に取り組む予定です。
昨年のプロジェクト内では、シンガポールで開催されているアニメフェスで青森県の特産品のブースを出店し、私たちもPRをお手伝いしました。とても楽しかったですし、多くの方に青森をPRすることができました。今回はシンガポール最大の旅行博「NATAS Fair」に参加予定です。また、今回のインターンシップではメンターの役割も果たすことになったので、積極的に青森のPRに繋がるプロジェクトを提案していこうと思います。

Zhiying)
私は、輸出班として、むつ市の企業を訪問しました。商品を実際手にしたり、職業体験をさせていただき、これらの商品のシンガポール市場での販売方法などについて提案しました。インターンでは、シンガポール人に好まれる商品を開発し、販売に向けてプロジェクトを進めていきます。むつ市の魅了を伝えることができる商品を作りたいです。

ーでは、最後にお二人の将来の夢をお聞かせいただけますか?

Zhiying)
日本語の学習をさらに進めて、もっと日本の方とコミュニケーションを取れるようになりたいです。青森県には伝統的な「 ねぶた祭り 」があり、私はその祭りにとても興味があります。青森だけでなく、日本の他の地域の文化にも興味があり、再び日本に行ってさらに知識を深めたいと思っています。

Tan)
将来の夢は、さらにパワーアップして青森に戻り、地域社会に貢献したいと考えています。青森への思いを新たにした今回の旅で、人とのつながりの大切さを感じました。ただ、今の自分ではまだ青森で十分な貢献ができないと感じています。そのため、社会人として経験を積み、自己をさらに成長させた後、より大きなスケールで活動できる立場になってから、青森に戻って地域の皆さんの役に立ちたいと思っています。

ーありがとうございます。皆さんの活動をきっかけに、実際に海外から青森に訪れるインバウンド観光客が増えたり、シンガポールにおける青森の知名度が上がっていくことを期待しています。そして将来、日本の様々な地域でAGAPのようなプロジェクトが実施され、地域のグローバル化が進むことを願っています。
 日本で食べた、新鮮な刺身や山菜料理がとても恋しいとおっしゃっていたお二人です。お忙しい中インタビューにお答えいただきましてどうもありがとうございました!

AGAP青森留学の様子

●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。

一覧へもどる